5-リポキシゲナーゼ

アラキドン酸とオレイン酸は似ていても異なる成分

オレイン酸は広く知られている成分で不飽和脂肪酸に分類され、オリーブオイルやひまわり油に多く含まれています。
アラキドン酸も多価不飽和酸化物で、動物性の脂肪分に多く含まれています。
どちらも体には必要な成分ですが、その働きはまったく異なり、特にアラキドン酸は脳細胞の生成と活性化に役立つ成分として注目されています。

オレイン酸は不飽和酸化物の中でも酸化しにくいという性質があるため、成人病の原因となるコレステロール値を低下させ、それで動脈硬化や高血圧の予防に良いとされています。
その名前の由来が示すようにオリーブオイルやナッツ類に多く含まれていて、発がん性のある過酸化脂肪酸にはなりにくいというメリットがあります。

一方似たような名前の脂肪酸ですが、アラキドン酸は多価不飽和脂肪酸でリノール酸の一種です。
リノール酸は体内に入ると必須脂肪酸に変化して、主に脳細胞の形成や活性化をする働きがあります。
ただし体内では生成できないので、動物性脂肪分を摂取しなければなりませんが、通常の食生活では肉類や魚介類、玉子などを食べていれば補給されます。

ただしここで注意しなければならないのは、オレイン酸もアラキドン酸も過剰な摂取はかえってリスクがあることです。
つまり摂り過ぎるとさまざまな病気を引き起こすリスクがあるのです。
たとえばアラキドン酸を過剰に摂ると善玉コレステロールを減らしたりするので動脈硬化の原因になる恐れがあります。
こうしてみるといかに食生活での栄養素やその他の成分のバランスがとれた食事が大切かが分かります。
オレイン酸もアラキドン酸も適量を摂取するような食事メニューを考えて、偏食を避けるようにしましょう。

オレイン酸とアラキドン酸はどちらも健康な身体を維持するためには必要な成分ですが、多くの場合バランスがとれた食生活をしていれば、ことさら神経質にならなくてもいいでしょう。
しかし偏食でこれらの成分補給ができないと、さまざまな病疾患を引き起こすリスクがあることを覚えておきましょう。