5-リポキシゲナーゼ

細胞膜の形成に必要不可欠なアラキドン酸

人体は60兆個の細胞で構成されていますが、細胞には細胞膜があります。細胞膜を形成する役割を持つ成分はいくつかあり、アラキドン酸はその中のひとつで細胞膜の形成に極めて重要な役割を果たします。
その意味では正常な生活環境を維持していくためには必要かつ不可欠な成分と言えます。

人は生まれてから成長し、成長の過程が進むと中高年者になりますが、この過程で人体から減っていく成分があります。
アラキドン酸も加齢とともに減少しますから、それが原因や遠因となって成人病などさまざまな病疾患を誘発します。
たとえば心臓疾患や肝臓疾患は正常な代謝に必要となる細胞膜が形成されないからで、言い換えると人体の細胞の代謝機能が衰えてくるのも原因になります。

また、脳神経を形成するアラキドン酸が少なくなると当然脳機能の細胞の代謝が鈍るので、認知症やアルツハイマー病を引き起こすリスクが高まります。
この成分は加齢と正比例して体内から減少していきますから、常にそれを補充する必要があります。
そのためにはバランスのとれた食事を摂ることが大切で、菜食主義もいいのですがやはり肉類や魚介類を適度に摂ることが必要です。
その理由は肉類や魚介類には多くのアラキドン酸が含まれているからです。

したがって脂肪分が多い肉類を食べ過ぎることは好ましくなく、肥満につながりさらにはいろいろな生活習慣病の引き金になりますが、たとえば鶏肉のささみのような脂肪分が少ない肉類はきちんと食生活のメニューに加えることが好ましいと言えます。
このほかにも多価不飽和脂肪酸を含む食材はたくさんありますから、それらをバランス良く摂取するようにして細胞膜の正常な形成に努めましょう。

人体が細胞でできていて細胞には細胞膜があり、細胞膜を形成する成分には多価不飽和脂肪酸であるアラキドン酸があります。
日常の食生活で大切になるのは細胞の代謝に必要なアラキドン酸であることはお分かりかと思います。
健康な体を維持するためには肉類や魚介類と野菜類のバランスがとれた食生活が大切なのです。